ビデオカメラのハンドル
先日行った「Sony Design:MAKING MODERN」で展示されていたカメラ。これを開発した設計者やデザイナーたちの情熱や苦労に思いを馳せながら、隣にある解説文を読んでいると、「最初のモックにはハンドルがありませんでした。当時の会長の大賀の先見の明で、本体にハンドルとマイクを取り付け、アイコニックなフォルムとなりました。」とありました。ビデオカメラにハンドルがあるのは当たり前と思ってしまいがちですが、最初にそれを考えた人は、ハンドル一つであっても、本当に悩むし、不安になるし、これでよいのだろうかと何度も思い巡らせる。でも一旦市場に受け入れられると、いつの間にかそれが常識となり、あとから開発する他社メーカーもそれに準じた設計をするようになっていきます。当社の社員も、小さなことかも知れませんが、日々そうした悩みにぶつかりながら仕事をしています。だから私は、最初に考えた人の苦労に気付ける人でありたいし、尊敬したいし、応援したいと思うのです。