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捨てるはずのゴミから射出成形してみた!
ありがとうを伝えられたなら
20代のころ、私は小さな会社で働いていた。社員が少ない分、いつも社長のそばで仕事ができた。先日、その社長が2年ほど前に亡くなったことを知り、今日はご自宅を訪ねてお線香をあげさせていただいた。社長の写真を見ながら、奥様と当時の思い出話をたくさんした。社長には本当にいろんなことを教わったなあ。 小さな会社だったからこそ、社長がどのように経営に向き合っていたかを間近で見ることができた。経営とはどうあるべきか、人とどう接すべきか。教わったことは数えきれない。それが今の自分にどんだけ役立っているか。改めて思い知る。 この歳になると、若い頃にお世話になった人がご高齢になっていることが多い。そして、気がついたときには、もうその人はいないこともある。社長もその一人だった。生きているうちに、もっと感謝の気持ちを伝えられたらよかったのに。思い出すたびに、心の中で悔やんでいる。 人はいつか去る。だからこそ、生きているうちに、感謝の気持ちを伝えなければいけない。いつかではなく、今だ。その大切さを今日あらためて感じた。 (写真は社長のご自宅近くからの景色)
AI時代だからこそ大切な「その会社らしさ」の経営
経営指針手帳を製本しました。今まではファイルに綴じたものを使っていたのですが、こうして製本したほうが、ページめくりがしやすいせいか、読みやすいと感じます。 この60ページにわたる経営指針手帳には、私なりの「哲学」がぎっしり詰まっています。私はずっと前から、経営には哲学が欠かせないと感じてきました。それがなければ、「その会社らしさ」を形作ることができないと思うからです。 何らかの経営判断をするとき、外側の基準に従って判断しているだけでは「らしさ」は作られません。たとえば、常識がこうだからとか、法律がこう定めているからとか、多くの人がこうする傾向にあるからといった、外側の基準だけで判断していては、個性ある会社にはなれません。 「らしさ」を形作るには、自分の内側にある基準を大切にし、それに基づいて判断することが大切だと思います。その判断基準こそが私にとっての哲学であり、それをまとめたものがこの経営指針手帳です。 最近では人工知能の進化が目覚ましく、経営判断もAIに委ねる時代がくるのかもしれません。AIは膨大なデータをもとに、合理的で的確な答えを瞬時に出すことができるでしょう。しかし、そのような冷徹な計算ばかりに頼った経営からは、顧客や社員からの共感を得られるような会社にはなりにくいのではないでしょうか。 AIが進化すればするほど、人間らしさや、その会社らしさを持つ哲学の重要性は、ますます高まっていくのかもしれないと感じています。
「金型製作代行サービス」を開始しました
今から6~7年前に、社員から「卓上型の射出成形機を開発したい」という提案がありました。その時は、「そんなの誰が買うんだろ?」とポカーンとしました。なにしろ当時は3Dプリンタが大きな話題になっていて、そういう便利なものがあるのにわざわざ金型まで作って成形したい人が当社の顧客層の中にどれだけいるんだろう?と思ったからです。 しかし社員が私を無視して(笑)発売に踏み切ると、数量はそれほど多くないもののコンスタントに売れていきました。そして、いまだに理由は謎ですが、コロナ禍になってから売り上げが急に伸びていき、他の製品の売り上げ減を救ってくれました。これを受けて昨年10月、射出容量を前機種の2倍に増量した新モデル「INARI M12」を発売しました。 ただ、以前から「金型はどうすればよいですか?」といったお問い合わせを多く頂いておりました。当社は「KitMill」という加工機も販売しているため、それを使って金型製作にチャレンジしてほしいところではありますが、金型製作には多くのノウハウがあり、加工機を持っているだけでは優れた金型を作ることはできません。 そこで「金型製作代行サービス」を思い付き、そのサービスに協力してくれる業者を探すことになりました。 めったに人との交流をしない私ですが、10年ぐらい前にミヨシ様とモールドテック様にお会いしたことがあり、とても好感を持っていました。ミヨシ様はアルミを用いた試作金型でトップクラスの実績を持っていますし、モールドテック様は金型設計に豊富な経験があり、「プラスチック製品設計者1年目の教科書」という本も執筆されています。当社とのマッチングはぴったりだと感じ、協力をお願いしてみました。お二人とも快諾をしてくださり、このたび、「金型製作代行サービス」を開始するにいたりました。 社員の提案で発売したINARIですが、卓上で射出成形ができることはとても大きな可能性があるなあと改めて感じています。先日ワンフェスに出展し、このINARIを展示しました。こんな時期ではありますが、コロナ前と同じぐらいたくさんのお客さまに見ていただくことができました。ワンフェスは国内では最大クラスの立体造形のイベントです。そのような分野のお客さまに、INARIや金型製作代行サービスを知っていただけたことはとても有意義だったと感じています。 私たちは小さな作り手...