企業の地方移転が進んでいくプロセス(予想)

多くの企業がテレワークを導入し、会社に人が集まらなくても支障のない働き方に変わっていく。テレワークができない企業は非常識とかIT音痴というようなレッテルを貼られる。

テレワークができる企業とできない企業に二極化していく。

有名なIT企業が都心からほどよく離れた地方に会社ごと移転し、大きな話題になる。

テレワークによく対応できている企業の中でも、何年か経つにつれ、新入社員を育てたり、一体感のあるチームをつくることに限界を感じる企業が出てくる。

また、都心に近いところに住んでいる人たちは常に感染に怯えて暮らすことにストレスを感じているので、地方移住を少しずつ検討するようになる。特に冬になって空気が乾燥してきたり、感染拡大が再発するとその傾向が強くなる。

IT企業がたくさん集まったIT村のような集落が地方に出現する。そのIT村には、診療所や娯楽施設やスポーツ施設などが充実している。都会の人がいきなり地方に移住するとその地域の文化や人間関係に馴染めなかったりすることがあるが、このようなIT村なら、抵抗なく移住が可能となる。また、IT村のオフィスは、風通しがよく3密が避けられ、かつ、人が集まることのメリットを生かせる構造になっている。つまり、密を避けつつ一体感のある組織をつくることができる。

IT村以外でも、風の谷構想が現実化したり、地方自治体が魅力的なプランを企画し企業の誘致を積極的に行うことで、少しずつ企業の地方移転が進んでいく。

先進的な企業とその社員である若い人を中心に地方移転が進んでいく。

やがて東京には古い企業や、平均年齢が高い企業のみが残っていく。ひょっとしたら東京は古い街という印象に変わっていく可能性がある。

ますます若い人の地方移住が進む。

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私の個人的な考えですが、企業の地方移転が10年ぐらいかけて上記のような流れで進んでいくのではないかと予想しています。

私は、業種にもよりますが、テレワークには限界があるのではないかと思っています。実際、アメリカでは過去にIBMやヤフー、AT&Tなどがテレワークに取り組んだものの、うまくいかなかったと判断し、オフィスワークに戻しています。

もちろんテレワークがうまくいっている企業もあると思います。でもそれは、過去に仲間と膝を突き合わせて働いたという経験があるからではないでしょうか。今後は、一緒に仕事をしたことのない人や、新入社員とチームを組んで仕事をしていく中では、なんらかの弊害が生まれるものと思います。

やはり、人と人が力を合わせて一つのことを成し遂げるには、どうしても団結力というか、一体感と言うか、そういうものが必要ではないでしょうか。そしてその団結力を育むには、実際に人と人が会って、直面する様々な出来事に、共に喜んだり悲しんだりといった共通体験が必要なのだと思います。

私たち人類が地球上での覇者になれたのも、その団結力があったからだと思います。人間の何倍・何十倍もの巨体を持つマンモスに立ち向かうには、多くの人間が集まり、まるでそれが一つの生き物のような一体感を持って戦わなければ打ち勝てなかったでしょうし、今のような人類社会の繁栄は成立していなかったはずです。

それは現代でも同じだと思います。課題が大きければ大きいほど、それを乗り切るためには、たくさんの人間が集まり、まるでひとつの生き物のように一体感を持って取り組む必要があると思います。

その一体感のある組織をこのコロナ渦で実現するには、やはり地方移転しかない気がします。地方なら、蜜を避けつつ、一体感のある組織を作ることができます。

それに今、中国ではブニヤウイルスという新型のウイルスが発生し、既に死亡者が出ています。もう、「コロナが終息すれば解決する」というような一過性の問題ではなく、本格的に「ウイルス共生時代」が始まったと考えてよいと思います。長期スパンで企業の未来のことを真剣に考えたら、やはり地方移転は賢明な選択だと私は思います。

みなさんはどう思いますでしょうか。

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